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低周波公害ハンドブック(38)逃げ出すこと

 

 

 

低周波公害ハンドブック 

 

見捨てられた被害者のためのQ&A

 

医師 汐見文隆

 

より転載しています。転載には許可を得ております。

 

  

 


38)逃げ出すこと

 

低周波公害の帰結はどうなりますか?

 

 普通騒音と違って低周波音の対策は極めて困難で、対策が逆効果となることもしばしばです。その上鋭敏化という現象がありますから、被害の出た後から僅かな低減対策に成功してもこの鋭敏化に追い付かず、被害者の満足を得ることはまずありません。

 こうして、加害者側は「これだけ誠意をもって対策しているのにまだ文句をいうか」となり、「おかしいのと違うか」「いやがらせではないか」「カネが目的に違いない」となります。

 被害者側は「これだけ苦しいのになにもやってくれない」「対策したというばかりで、少しも楽にならないではないか」となり、お互いに不信を募らせます。

 これに行政の無策と無責任が加われば、争いごとはますます深刻になり、解決のメドがつきません。

 これが多くの低周波公害の悲しい帰結ですから、騒音対策まがいの対策をまず考える常識は、初めから放棄するのが賢明です。

 まず、逃げ出すことを考えるのです。加害者側が逃げ出すか、被害者側が逃げ出すかです。これが根本対策であり、原因療法です。

 初めから逃げ出すことまで考えなくても、なんとか対策できるだろうと考えるのは、低周波公害に関してはアマイと言わざるを得ません。効き目のない対策を散々やった上で、相互不信を募らせてしまっては、逃げるに逃げられなくなります。

 「三十六計逃げるにしかず」です。

 

 

下線部補足 by 管理人

Ø       逃げ出したくとも逃げ出せない場合も多いように思います。この本は1994年に発行されておりますが、当時は現在とは随分状況が異なりますので、汐見先生が現在の住環境をご覧になれば、どのように仰ったかなと思います。低周波音に敏感な者にはもう「終の棲家」に落ち着くことなどできないのかもしれません。

2000年代に入って、省エネ型のエコ給湯器が普及したり、また新しい家庭用製品が開発され、たりして一般住宅にも給湯器、床暖房、太陽光発電、24時間換気、空調システム等が導入されるようになって、いくつもの機械が長時間稼働しています。被害に気が付いたときに、複数の家の機械に取り囲まれていたというようなこともあります。そして、逃げ出した先でも再び近隣の機械に悩まされ、結局、転々と避難を繰り返す方もいらっしゃいます。

 

一旦被害が生ずれば留まるも困難、逃げるも困難です。

とはいうものの、ブッダの「毒矢のたとえ」のように、もし、可能であれば、そして安全な場所があれば、一旦は逃げ出して健康を回復してから、今後のことを考えていただきたいです。
 安全な場所の見つけ方として、参考までにご一読ください。http://stopteishuuhaon.blog.fc2.com/blog-entry-115.html

 

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2017-03-17 23:35 : 低周波公害ハンドブック : コメント : 0 :

低周波公害ハンドブック(37)協力者を求める

 

 

 

低周波公害ハンドブック 

 

見捨てられた被害者のためのQ&A

 

医師 汐見文隆

 

より転載しています。転載には許可を得ております。

 

  

 


37)協力者を求める

 

交渉をどのように進めたらよいのでしょうか。

 

 一般に庶民はこうした交渉事に不慣れで下手です。しかし世間には、こういうことが上手で好きな人が結構いるものです。そういう人が知人におれば、協力してもらえばよいでしょう。

 しかし、人の口車に乗って気軽に頼まないことです。カネ儲けのための協力であったり、最悪ヤクザ関係であったりすれば、低周波公害よりその方が厄介なことになりかねません。

 

 官庁が絡みますから、議員の方に協力してもらう人が多いようです。この場合もただ「あの人知っている」だけではダメで、庶民の味方になる人か、企業やカネにつく人かを見分けておかないと、味方と思っていたらいつの間にか敵側に回っていて、泣き寝入りを迫られては何にもなりません。

 

 おカネはかかりますが、弁護士に頼むのが一番のスジでしょう。しかし、これも人選に注意が必要です。敵側に回ることはないにしても、多くの弁護士は低周波公害の知識を持ちませんから、これを新しく学習して理解する意欲を持つ人でなければなりません。

 忙し過ぎる有名弁護士は、その点で不安があります。また老齢になりますと、一般に新しい知識に弱くなるものです。そうした点を考慮しなければなりません。その点複数の弁護士のいる法律事務所なら、向こうが適当な弁護士を選んでくれるでしょう。

 弁護士であれば、もはや相手側や行政にバカにされることもありませんし、将来裁判になっても大丈夫です。

 

 

下線部補足 by 管理人

Ø   測定など市との交渉がうまく行かない時には、議員さんの協力が有効です。本来なら、解決に向けて、行政が関与することが望ましいですが、なかなか現在の状況では期待できないようです。

議員さんには被害者の救済や被害の未然防止のために働いていただきたいと思いますので、ぜひ議員さんに皆様の窮状を訴え、相談してください。公明党や共産党議員の方が、この問題について各地議会で一般質問をなさっていますので、今のところ、公明党や共産党の議員の方の協力が得られやすいように思います。

 

Ø       この問題を引きうけてくれる弁護士の方を探し出すのがまず一苦労です。一般に弁護士さんを選ぶ際には「その分野に強い」人、「相性がよい」人を見つけるなどと言われますが、この被害の場合、「引き受けてくれる」人を見つけるだけで精一杯で、とても「選ぶ」までいかないかと思います。

 この問題に関して、2013年に日本弁護士連合会(日弁連)は意見書を出しましたが、ほとんどの弁護士さんはいまだこの問題をご存じありませんし、また関心をお持ちでないように思われます。その中で、各地弁護士会の公害対策・環境保全委員会に属する方であれば、積極的に勉強して下さる可能性が高いかもしれません。できれば、弁護士の方も横のつながりで情報交換していただければと思います。

 

 

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2017-03-16 17:35 : 低周波公害ハンドブック : コメント : 0 :

低周波公害ハンドブック(36)測定は行政に

 

低周波公害ハンドブック 

見捨てられた被害者のためのQ&A

医師 汐見文隆

より転載しています。転載には許可を得ております。

 
 

36)測定は行政に

測定をどうしたらよいのでしょう。


 測定値を得ることは、低周波公害解決にとって最大の難関です。低周波公害の被害者は皆ここでハタと困ってしまいます。

 しかし行政がなんと言おうと、これは行政がやるべきです。これこそ行政の最重要の仕事です。

 真面目に国税や地方税を支払い、しかも自分が何も悪いことをしていないのに低周波公害に苦しめられている人を、行政が放置するのは許せないことです。「業者に測ってもらえ」などとは、行政の義務放棄です。もしそれが許されるなら、その高額の測定費用を支払えない貧乏人はどうなるのですか。泣き寝入りするか、サラ金に駆け込むしかないということですか。これは憲法違反です。

 

日本国憲法 第14条(法の下の平等、ほか)

 

①  すべて国民は、法の下に平等であって、人種、信条、性

別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社

会的関係において、差別されない。

 

 こうした元凶を打ち破るためにも、しつこく行政に測定を要求すべきです。これは国民のための行政改善運動となることでしょう。行政に低周波音測定機器の購入の必要を痛感させ、引いては「年間30例」の環境庁の愚劣を打ち破ることになるでしょう。

 都道府県だけでなく、府県超所在地と地方中核都市位は測定能力を持つべきであり、環境庁は「年間30例」の100倍も低周波公害苦情があることを認識すべきです。

 

 

下線部補足 by 管理人

Ø    この本が発行されたのは1994年で環境庁の時代でした。環境庁は1971年に新設され、2001年、環境省に改組されました。

 

Ø    現在は、都道府県に1台の低周波音測定器がありますから、測定器を所有していない市町村は都道府県から借りることができます。今でも、自治体は民民不介入を口実になかなか測定に応じようとしませんが、議員の協力も得て、測定を自治体に求めてください。

 

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2017-03-15 17:37 : 低周波公害ハンドブック : コメント : 0 :

低周波公害ハンドブック (35)周囲を固めよ

 

低周波公害ハンドブック 

見捨てられた被害者のためのQ&A

医師 汐見文隆

より転載しています。転載には許可を得ております。

 
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35)周囲を固めよ

 

記録の次に低周波公害被害者がやることは何ですか?

 

 公害闘争は戦争です。戦いに勝つにはできるだけ味方を集めることです。これに対し、敵は相手の公害源だけではありません。行政も他の第三者も、むしろ敵側と思っておく必要があります。

 

 その中で戦いに勝つためには、周囲を固める必要があります。夫(あるいは妻)や家族が信じていないのに、外部の人に信じてもらおうというのは到底無理です。

 

 個人差がひどい関係で、わからない者にわからすことは無理ですが、自分が苦しいということだけは、家族にしっかりわかってもらう必要があります。「私はどうもありません。アレだけがギャアギャア言っているんですわ」では、負けです。

 

 それよりもっと大事なのは、近所に同じような被害者がいないかを調べることです。同じ被害者が他にもう一人でもおれば、戦力は十倍にもなります。もっと3人、4人、5人となれば百人力。戦いは極めて有利になります。もちろん、もう感覚異常者、精神病者に扱われることはありません。

 

 医学の世界では、非常に珍しい病気が発生した時、一人だけではなにも言えません。しかし同じ状況下で、珍しい病気が2人発生すれば、その状況が原因である可能性が高いとします。そしてもし3人発生すれば、その状況が原因と断定してよいとしています。

 

 同じような被害者が、自分以外にも近所にいるということは、それほど大切なことです。複数化は客観化なのです。

 


下線部補足 by 管理人

 

   工場被害であれば、近所に複数の被害者が存在しますが、小規模店舗機器や家庭用機器の場合は、直近のお宅だけの被害であることが多いものです。家庭用機器は全国的に普及しているので、同種の機器で起こる被害例が参考になります。その被害例を各人が消費者センターに届けることで、事故情報データバンクシステムに被害が集積されますから、あなたもまず、消費者センターに届けてください。

   小規模店舗の場合は、業種が多岐に渡るので加害源の種類が多くなりますが、空調機など共通のものもありますし、消費者センターに届ければよいかと思います。業務用は家庭用よりも出力が高くなるので、当然、被害も大きくなるはずです。

 



  

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2017-03-14 13:58 : 低周波公害ハンドブック : コメント : 0 :

低周波公害ハンドブック (34)必ず記録を

低周波公害ハンドブック 

見捨てられた被害者のためのQ&A

医師 汐見文隆

 

より転載しています。転載には許可を得ております。

 

  

 

34必ず記録を

加害者側と交渉しましたがうまくいきません。どうしたらよいのでしょうか?

初期消火が不成功に終わった時、長期戦を覚悟しなければなりません。基準を持たず、測定も困難で、相手にも第三者にもわかりにくい低周波音の被害を、どう理解させるかが大切になります。

 

もちろんそれ以前に、自分の被害が単なる騒音被害ではなく、それとは異質な低周波公害であることを被害者本人が自覚していなければ、話になりません。

 

被害を訴えるのが自分一人である場合も少なくありません。自分以外のすべての人が、その被害をわからない時、感覚異常者扱いならまだましな方で、訴えた行政から精神科受診をすすめられた被害者さえあります。幻聴・幻覚のたぐいと判断されたのでしょう

基準を持たないということは、役人が頼みにする規範がないということです。測定が困難ということは、客観的な数字が得られないということです。あるのは被害者の主観に頼る“舌先三寸”だけでは、いかにも弱いのです。戦況極めて不利です。

 

そこで、まず自分の被害を逐一記録することをお勧めします。記録とは主観の客観化です。世界一の識字率を誇る我が国です。自分で自分のことを記録するのですから、誰にでもできるはずです。費用もわずか、時間もそれほどかかりません。

 

ところが現実はそうではありません。しゃべることは得意でも、書くことが苦手という人が、とくに女性に目立ちます。しゃべることなら、少し位いい加減でも取り繕ってしゃべれますが、書くときはそうはいきません。後に残るからです。不正確なところは、いちいち調べて正確をきさなければなりません。それが面倒なのでしょうか。しかし、そこが大事なところなのです。

見知らぬ低周波公害被害者から時々電話がかかってきます。どんな経路でこちらを知ったのか、随分遠隔の人からもかかってくることがあります。積年の恨みがたまっていますから、しゃべりだすととまりません。30分位はまたたく間ですが、それでもそれ位の時間では、こちらは正確に状況を把握できません。そこで、詳しく書いて郵送してくれるように頼みます。   

 

ところが電話であれだけ熱烈に訴えていた人の半数以上は、それきりウンともスンとも言ってきません。それほど現代人は、書くことが苦手になっているのです。書く位なら、低周波公害を辛抱した方がましということなのでしょうか。

 

事実の把握がいささか不正確な上に、時間がアレヨアレヨという間に過ぎて記憶が失われていったら、もうどうにもなりません。そんな状況で、このわかりにくい被害を第三者に理解してもらおうなんて、虫がよすぎます。

 

書くということは、事実や知識を正確にするだけでなく、頭の中にゴチャゴチャと入っている知識や考えを交通整理してくれます。その際、それまで主観的であった個々の事象を客観的に見直すことになります。さらに、そこに思索という要素が加わります。こうしたことが、闘いを勝利に導く原動力になるのです。

 

公害日誌という言葉があります。正確な記録が長年月積み重ねられれば、もう立派な客観そのものです。裁判所でも通用します。


下線部補足 by管理人

 ²    「特に女性が・・・」とは思いませんが、他者に文書で伝えることを面倒に思う人が
    多いように思います。

 ²    被害をできるだけすんなりと理解してもらうために準備が必要です。

配置図、間取り図、写真や、経過をまとめた表などを用意して、簡潔に第三者に説明できるようにします。また、この問題に関する新聞記事なども用意し、さらに家庭用製品の場合は事故調報告書や据付のためのガイドブック、市の注意喚起なども準備しましょう。

 

²    ルーズリーフではなく、ノートを使って記録します。健康症状や音の状況、関係者とのやり取りなどを録音なども利用して記録を取ればよろしいかと思います。

 

 

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2017-03-12 08:34 : 低周波公害ハンドブック : コメント : 0 :

★低周波公害ハンドブック

 

 

低周波公害ハンドブック 

 

見捨てられた被害者のための

Q&A

 

 

和歌山から公害をなくす市民のつどい

医師 汐見文隆




「低周波公害ハンドブック」は許可を得て転載しています。この本は43のQ&Aで構成されており、
被害者にとって重要な項目から順に少しずつアップしていきます。

以下番号は本文の項目番号です。


(13) 聞こえない騒音かNEW
24) 難航する測定
25) 秘密測定を
26) 秘密測定を (続)
(27) 公害は犯罪であるNEW

 ((((((34) 必ず記録を   

(35)    周囲を固めよ
36 測定は行政に
37) 協力者を求める  

38 逃げ出すこと    NEWNE


「低周波公害ハンドブック」
見捨てられた被害者のための
QA
     発行は1994年で、その頃から今に至るまで、低周波音被害への対応は
   ほとんど何も変わっておらず、汐見文隆氏が主張された内容は今でも十
   分通用し、被害者が知っておかねばならないことが簡潔に記されていま
    す。これらの著作を管理する「風力発電の被害を考える会」世話人代表
    の松浦攸吉氏に相談したところ、自由に転載してもよいという許可を得
    たので、これから少しずつ公開し、低周波音被害をライフワークとされ
た汐見氏の言葉を伝えていきたいと思います。んんん んんんんん
             
 


2017-03-11 08:35 : 低周波公害ハンドブック : コメント : 0 :

(26)秘密測定を(続)

 

 

低周波公害ハンドブック 

 

見捨てられた被害者のためのQ&A

 

医師 汐見文隆

 

より転載しています。転載には許可を得ております。

 

 

 

26)秘密測定を ()

 

低周波音の被害者が納得するような測定値が、行政が乗り出してもなかなか得られないのはどうしてですか?

 


 私は、低周波音の測定は秘密測定が原則であることを主張し、実践しています。そのため、せっかく遠路測定に行ったが、目的の音が出ておらず、といって相手に音を出してくれと頼むわけにもいかず、すごすごと引き上げたこともしばしばです。しかし、その労を惜しんでは、納得のいく測定はできません。

測定業者がその労をとってくれるか。納得のいくデータが得られるまで何度でも測定を繰り返してもらえるという契約にすることはまず無理でしょう。納得の限界が決められないからです。

これが府県の場合だと、もっとひどいことになります。秘密に測ってくれとお願いしても、まず絶対聞き入れません。

県にお願いして、「騒音は市だ」と断られた被害者のケースですが、市を通じて再度お願いして、県が測定してくれることになりました。そこで、秘密裏に測定することをお願いしたところ、それはダメだと拒絶です。相手に通告した上での、正々堂々の測定です。

当然その測定の日は、弱い音しか出ませんでした。それでもどんな測定値かとデータをもらいに行ったら、プライバシーの問題があるから、データは出せないとはねつけられました。

とうとう、やむなく、業者に測定を依頼しましたが、その測定の日は残念ながら弱い音しか出してくれませんでした。そして、もう一度測定する金銭的余力はないとの悲しい知らせです。

 


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2017-03-07 10:32 : 低周波公害ハンドブック : コメント : 0 :

(25)秘密測定を

 低周波公害ハンドブック 

 

見捨てられた被害者のためのQ&A

 

医師 汐見文隆

 

より転載しています。転載には許可を得ております。

 

 

25)秘密測定を

 

低周波音の被害者が納得するような測定値が業者からなかなか得られないのはどうしてですか?


 測定業者に大金を払って測定してもらって、なぜ満足する測定値が得られないのでしょうか。

 彼らは専門家です。しかも十分の費用を要求するわけですから、当然きっちりと測定してくれることでしょう。

 しかし、彼らの目的は正確に測定することであって、被害原因を究明することではありません。それは関係ないことです。

 原因とする低周波音が、日により時間により、きつかったり弱かったりすることはよくあることです。測定の時だけはきつく出てくれと願っても、そうは問屋が卸しません。まあ、今日はなぜか弱いとガッカリするのが落ちです。それでも測定は正確に行われ、費用も正確に請求されます。それは不十分だったからといって、もう一度お願いしますとはなかなか言えません。底無し沼にカネをつぎ込むようなことになるからです。

 低周波公害の発生源は零細な企業とか個人とかが多いわけです。加害者と被害者との対立が激しく、始終文句をいわれている加害者側は、神経をとがらせています。測定業者が見慣れない大きな機械をかつぎこめば、ハハンと気がついて、機械を止めるか、音を小さくします。しかし測定は予定通り行われ、依頼した側は、泣く泣く測定費用を支払う羽目になります。

 測定は厳重な秘密測定でなければ意味がありません。

 


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2017-03-06 23:49 : 低周波公害ハンドブック : コメント : 0 :

(24)難航する測定

 

 

低周波公害ハンドブック 

 

見捨てられた被害者のためのQ&A

 

医師 汐見文隆

 

より転載しています。転載には許可を得ております。

 

24)難航する測定

低周波公害解決の上で測定はかかせませんが、測定が被害者にとって大変な苦労の種になっていると聞きますが?

低周波音の被害を市町村に訴えた時、測定機械を持たない市町村はどう対応するかですが、なかなか府県に頼もうとはしません。

 上級官庁に対して遠慮があるのか、日頃連携がうまくいっていないのか知りませんが、市町村段階で門前払いできないかと、まず思案するようです。その時、被害者の力量を見計らい、特別うるさいヤツとか、議員が後ろについているとかでなければ、名もなく貧しくおとなしい市民は、「おととい来い」と突き放されます。

府県に通じてくれないだけでなく、中には府県に測定機械があることさえ教えてくれない市があります。人づてにやっと県に測定機械があると聞いて、喜び勇んで県に測定を願い出たら、「騒音は市だ。スジが違う」と追い返されたという話があります。官庁の縦割り行政に加えて、上意下達の一方通行で、我が国の民主主義は全く機能していません。

 では、どうしたら測定できるのかと尋ねると、業者に頼めと突き放されます。その測定業者ですが、中央でも地方でもなかなかみつかりません。やっとみつけても、1回測定費用ン十万円と吹き掛けられます。中には一声百万円てのもありまして、被害を受けた上になんでそんな大金が必要なのかと、うんざりします。それに業者にそれだけ支払っても、満足するデータが得られることはまずありません。死にガネになるのが落ちです。


★下線は管理人。下線部について管理人補足 

・都道府県に測定器は1台あります。測定器を所有する市町村もありますが、所有していない
 市町村には貸出を行っています。
・自治体に測定に応じてもらえない場合は、議員を通して頼めば、効果があることもありま
 す。
・ある被害者は大阪府に測定を依頼したところ、業者リストを手渡され、自費で業者に調査
 するよう言われました。リスト一覧51社から順に連絡して50番目にやっと受託する業者が
 見つかったそうです。

 


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2017-03-04 10:10 : 低周波公害ハンドブック : コメント : 0 :

弥生三月

  寒さが和らぎ、光に明るさが増して、鮮やかな色が日ごとに加わっていくこの季節。昨年、ちょうどお彼岸にお亡くなりになった汐見文隆氏ののご葬儀に参列するため、紀州に向かった。由良町の風車被害者Tさんは葬儀に向かう道中に目にしたヤマザクラが印象的だったようで、本居宣長の歌を添えて、汐見氏への哀悼の気持ちを表されていたが、私も紀州路の車窓から見たヤマザクラが目に焼き付いていた。人里には菜の花や桃の花、モクレンなどの花が彩りを添えるものの、山は新緑にはまだ早く、無彩色のくすんだ樹林の中でヤマザクラの白い姿は際立っていた。

  それから、暫くして実母が急逝し、11月にはまたTさんも突然、あの世に旅立った。大切に思う人たちとの別れは誰にとっても辛いものであるが、闘いの最中にある私にはあまりにも辛い別れが続いた。

 汐見先生の御葬儀のときに、「ご自由にお持ち帰りください」と著作物や冊子が参列者に提供されていたので、私は1部ずついただいてきた。
 これから、そのうちのいくつかを紹介していきたいと思っている。まず、「低周波公害ハンドブック」。副題が「見捨てられた被害者のためのQ&A」。発行は1994年で、その頃から今に至るまで、低周波音被害への対応はほとんど何も変わっておらず、汐見先生が主張された内容は今でも十分通用し、被害者が知っておかねばならないことが簡潔に記されている。これらの著作を管理する「風力発電の被害を考える会」世話人代表の松浦攸吉氏に相談したところ、自由に転載してもよいという許可を得たので、これからブログで少しずつ公開し、低周波音被害をライフワークとされた汐見氏の言葉を伝えていきたいと思う。


低周波公害ハンドブック

見捨てられた被害者のためのQ&A

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2017-03-03 08:38 : 雑感 : コメント : 0 :
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