低周波公害ハンドブック (13)聞こえない騒音か


 

 

 

低周波公害ハンドブック 

 

見捨てられた被害者のためのQ&A

 

医師 汐見文隆

 

より転載しています。転載には許可を得ております。

 

 

13)聞こえない騒音か

低周波公害は聞こえない騒音と表現されることがよくありますが、本当に聞こえないのですか。


 低周波音の被害者のほとんどは、騒音被害の訴えから出発しております。不定愁訴だけ訴えている被害者でも、尋ねますと聞こえると答えます。山梨大学の山田伸志教授は、聞こえることが被害の出る必要条件だとしておられますが、ことは単純ではありません。

 

     聞こえる、聞こえないには、周波数だけでなく、音圧も関係しています。普通聞こえないとされる超低周波音でも、20ヘルツ以下なら聞こえないとはっきり一線を引けるわけではなく、音圧が充分大きければ聞こえるとされます。

     聞こえている音と被害を与えている音と、同じ音であるとは限りません。低周波音で被害を受け、それよりもっと周波数の高い音を聞き取っている可能性があります。

     低周波音で被害を受けていても、そもそも聞こえなければ、外から被害を受けていることがわからないのではないか。公害ではなく、自分の固有の疾患と思い込んでいる可能性があります。

     被害を受け入れるルートは、耳からが主体と考えられますが、もっと直接的に、脳自身をはじめ、肺や心臓や胃腸その他の身体諸臓器に影響を与えていると考えられます。

 

普通の音は非常に振動が多いので、耳という特別の感覚器で感じとるようになっているわけですが、低周波音なら、普通の細胞が感じ取ってもよい振動数なのです。

 

 

 

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2017-04-23 09:50 : 低周波公害ハンドブック : コメント : 0 :

低周波公害ハンドブック(27)公害は犯罪である

 

 

 

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見捨てられた被害者のためのQ&A

 

医師 汐見文隆

 

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27)公害は犯罪である。

 

行政が秘密測定をしようとしないのはなぜですか?

 
 大阪市西淀川区の大気汚染公害患者を支援して来られた開業医の那須力先生は、「公害は犯罪である」と断じておられます。

 低周波公害を考えても、それまで平和に暮らしていた住民が、ある日突然、隣にできた小さな工場が発する低周波音に苦しめられるとすれば、住民になんのとがもありません。相手が一方的に悪いのです。

 ところが行政は、こうした住民間の争いごとに関しては、両者を平等・公平に扱うのが民主的だと思い違いしているようです。公平どころか、名もなき個人よりも、育成してやりたい企業の方を守りたい気持ちの方が強いのが見え見えです。

 測定しますと連絡すれば、それが可能である限り、相手は音をださないか、音を小さくするのは、誰でも予想することです。それを予想できないほど、行政は石頭ではないはずです。

 もっとも、府県は権力を持っていますから、機械を動かさせて測定するという手を使うことができます。全部機械を動かして測定した値だから、これがもっともきつい値だというわけです。だからお役人はオメデタイと言われるのです。

 長年の争いの中で、きついときに何度も文句を言われておれば、業者は、どの機械がきついか、どういう動かし方をした時きついか、熟知しているはずです。それを避けて動かして、全機稼働、大したことなしでは、被害者が浮かばれません。

  

 

 

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2017-04-20 15:35 : 低周波公害ハンドブック : コメント : 0 :

低周波公害ハンドブック(38)逃げ出すこと

 

 

 

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見捨てられた被害者のためのQ&A

 

医師 汐見文隆

 

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38)逃げ出すこと

 

低周波公害の帰結はどうなりますか?

 

 普通騒音と違って低周波音の対策は極めて困難で、対策が逆効果となることもしばしばです。その上鋭敏化という現象がありますから、被害の出た後から僅かな低減対策に成功してもこの鋭敏化に追い付かず、被害者の満足を得ることはまずありません。

 こうして、加害者側は「これだけ誠意をもって対策しているのにまだ文句をいうか」となり、「おかしいのと違うか」「いやがらせではないか」「カネが目的に違いない」となります。

 被害者側は「これだけ苦しいのになにもやってくれない」「対策したというばかりで、少しも楽にならないではないか」となり、お互いに不信を募らせます。

 これに行政の無策と無責任が加われば、争いごとはますます深刻になり、解決のメドがつきません。

 これが多くの低周波公害の悲しい帰結ですから、騒音対策まがいの対策をまず考える常識は、初めから放棄するのが賢明です。

 まず、逃げ出すことを考えるのです。加害者側が逃げ出すか、被害者側が逃げ出すかです。これが根本対策であり、原因療法です。

 初めから逃げ出すことまで考えなくても、なんとか対策できるだろうと考えるのは、低周波公害に関してはアマイと言わざるを得ません。効き目のない対策を散々やった上で、相互不信を募らせてしまっては、逃げるに逃げられなくなります。

 「三十六計逃げるにしかず」です。

 

 

下線部補足 by 管理人

Ø       逃げ出したくとも逃げ出せない場合も多いように思います。この本は1994年に発行されておりますが、当時は現在とは随分状況が異なりますので、汐見先生が現在の住環境をご覧になれば、どのように仰ったかなと思います。低周波音に敏感な者にはもう「終の棲家」に落ち着くことなどできないのかもしれません。

2000年代に入って、省エネ型のエコ給湯器が普及したり、また新しい家庭用製品が開発され、たりして一般住宅にも給湯器、床暖房、太陽光発電、24時間換気、空調システム等が導入されるようになって、いくつもの機械が長時間稼働しています。被害に気が付いたときに、複数の家の機械に取り囲まれていたというようなこともあります。そして、逃げ出した先でも再び近隣の機械に悩まされ、結局、転々と避難を繰り返す方もいらっしゃいます。

 

一旦被害が生ずれば留まるも困難、逃げるも困難です。

とはいうものの、ブッダの「毒矢のたとえ」のように、もし、可能であれば、そして安全な場所があれば、一旦は逃げ出して健康を回復してから、今後のことを考えていただきたいです。
 安全な場所の見つけ方として、参考までにご一読ください。http://stopteishuuhaon.blog.fc2.com/blog-entry-115.html

 

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2017-03-17 23:35 : 低周波公害ハンドブック : コメント : 0 :

低周波公害ハンドブック(37)協力者を求める

 

 

 

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見捨てられた被害者のためのQ&A

 

医師 汐見文隆

 

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37)協力者を求める

 

交渉をどのように進めたらよいのでしょうか。

 

 一般に庶民はこうした交渉事に不慣れで下手です。しかし世間には、こういうことが上手で好きな人が結構いるものです。そういう人が知人におれば、協力してもらえばよいでしょう。

 しかし、人の口車に乗って気軽に頼まないことです。カネ儲けのための協力であったり、最悪ヤクザ関係であったりすれば、低周波公害よりその方が厄介なことになりかねません。

 

 官庁が絡みますから、議員の方に協力してもらう人が多いようです。この場合もただ「あの人知っている」だけではダメで、庶民の味方になる人か、企業やカネにつく人かを見分けておかないと、味方と思っていたらいつの間にか敵側に回っていて、泣き寝入りを迫られては何にもなりません。

 

 おカネはかかりますが、弁護士に頼むのが一番のスジでしょう。しかし、これも人選に注意が必要です。敵側に回ることはないにしても、多くの弁護士は低周波公害の知識を持ちませんから、これを新しく学習して理解する意欲を持つ人でなければなりません。

 忙し過ぎる有名弁護士は、その点で不安があります。また老齢になりますと、一般に新しい知識に弱くなるものです。そうした点を考慮しなければなりません。その点複数の弁護士のいる法律事務所なら、向こうが適当な弁護士を選んでくれるでしょう。

 弁護士であれば、もはや相手側や行政にバカにされることもありませんし、将来裁判になっても大丈夫です。

 

 

下線部補足 by 管理人

Ø   測定など市との交渉がうまく行かない時には、議員さんの協力が有効です。本来なら、解決に向けて、行政が関与することが望ましいですが、なかなか現在の状況では期待できないようです。

議員さんには被害者の救済や被害の未然防止のために働いていただきたいと思いますので、ぜひ議員さんに皆様の窮状を訴え、相談してください。公明党や共産党議員の方が、この問題について各地議会で一般質問をなさっていますので、今のところ、公明党や共産党の議員の方の協力が得られやすいように思います。

 

Ø       この問題を引きうけてくれる弁護士の方を探し出すのがまず一苦労です。一般に弁護士さんを選ぶ際には「その分野に強い」人、「相性がよい」人を見つけるなどと言われますが、この被害の場合、「引き受けてくれる」人を見つけるだけで精一杯で、とても「選ぶ」までいかないかと思います。

 この問題に関して、2013年に日本弁護士連合会(日弁連)は意見書を出しましたが、ほとんどの弁護士さんはいまだこの問題をご存じありませんし、また関心をお持ちでないように思われます。その中で、各地弁護士会の公害対策・環境保全委員会に属する方であれば、積極的に勉強して下さる可能性が高いかもしれません。できれば、弁護士の方も横のつながりで情報交換していただければと思います。

 

 

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2017-03-16 17:35 : 低周波公害ハンドブック : コメント : 0 :

低周波公害ハンドブック(36)測定は行政に

 

低周波公害ハンドブック 

見捨てられた被害者のためのQ&A

医師 汐見文隆

より転載しています。転載には許可を得ております。

 
 

36)測定は行政に

測定をどうしたらよいのでしょう。


 測定値を得ることは、低周波公害解決にとって最大の難関です。低周波公害の被害者は皆ここでハタと困ってしまいます。

 しかし行政がなんと言おうと、これは行政がやるべきです。これこそ行政の最重要の仕事です。

 真面目に国税や地方税を支払い、しかも自分が何も悪いことをしていないのに低周波公害に苦しめられている人を、行政が放置するのは許せないことです。「業者に測ってもらえ」などとは、行政の義務放棄です。もしそれが許されるなら、その高額の測定費用を支払えない貧乏人はどうなるのですか。泣き寝入りするか、サラ金に駆け込むしかないということですか。これは憲法違反です。

 

日本国憲法 第14条(法の下の平等、ほか)

 

①  すべて国民は、法の下に平等であって、人種、信条、性

別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社

会的関係において、差別されない。

 

 こうした元凶を打ち破るためにも、しつこく行政に測定を要求すべきです。これは国民のための行政改善運動となることでしょう。行政に低周波音測定機器の購入の必要を痛感させ、引いては「年間30例」の環境庁の愚劣を打ち破ることになるでしょう。

 都道府県だけでなく、府県超所在地と地方中核都市位は測定能力を持つべきであり、環境庁は「年間30例」の100倍も低周波公害苦情があることを認識すべきです。

 

 

下線部補足 by 管理人

Ø    この本が発行されたのは1994年で環境庁の時代でした。環境庁は1971年に新設され、2001年、環境省に改組されました。

 

Ø    現在は、都道府県に1台の低周波音測定器がありますから、測定器を所有していない市町村は都道府県から借りることができます。今でも、自治体は民民不介入を口実になかなか測定に応じようとしませんが、議員の協力も得て、測定を自治体に求めてください。

 

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2017-03-15 17:37 : 低周波公害ハンドブック : コメント : 0 :
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